2025 年 4 月 3 日
「コンビニ写真プリント」と「銀塩写真プリント」
耐久性比較試験
左:コンビニ写真プリント
右:銀塩写真プリント
推定3年後の結果
キセノンランプ式促進耐候試験機
表1 色濃度の測定結果表
1.試験目的
長期間、屋内に飾った「コンビニ写真プリント」と「銀塩写真プリント」の変色や退色といった耐久性を、加速劣化試験により検証する。
2.加速劣化試験の詳細
機 械:キセノンランプ式促進耐候試験機
条 件:温度63℃、湿度50%RHの環境下で
50 W/m2の紫外線を100時間放射する
推定経過期間:約3年
試験実施期間:2025年3月6日~2025年3月10日
試 料:コンビニの昇華型写真プリント、
銀塩写真プリント
設 置 施 設 :東京都立産業技術研究センター
3.試験結果
100時間照射後、コンビニの昇華型写真プリントは全体的に赤みが増し、変色・退色が顕著に見られた。
平均濃度変化においても、100時間照射後は大きく減少している(表1)。
4.結論
加速劣化試験により、銀塩写真プリントがコンビニの昇華型写真プリントよりも耐久性に優れていることが数値および視覚的な観察から確認できた。現在、写真プリント市場では昇華型写真プリントの需要が高いが、長期保存や屋内展示用途においては銀塩写真プリントの優位性を広く周知していく必要がある。